南の島のブログ

東南アジア在住のおっさんの戯言

フィリピンでのカーライフ第3章③

フィリピンで中古車を買うという事は、その車に隠れているリスクを自分で負うという事だと思います。皆さんこんにちは、フィリピン駐在員のwanです。

さて、1997年式トヨタMR2、 2016年式トヨタVIOS、2006年式クライスラー300とフィリピンで3台の中古車を購入したわけなのですが、いずれも完全なストック状態ではなく、多少なりとも改造されていました。

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MR2 はそもそも右ハンドルの車をフィリピンで走らせる為に無理矢理左ハンドルに改造されており、ダッシュボード内の配線をぐちゃぐちゃにいじられていました。エアコンの配管なんかどうなっていたのかわかりません。

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ステアリングラックは左ハンドルの適当な解体車から移植されて、位置の合わない取付部や長さの合わないタイロッドは雑な溶接で処理されていたし、バッテリーやブレーキマスター、ヒューズボックスが右ハンドルと左ハンドルのレイアウトの折衷になっていたので、スペアタイヤが積めない、怪しげなスプリングで車高を下げてあるがバンプラバーやスタビリンクすら付いていない等、もはや2年間動く状態を維持できたのが奇跡の様な車でした。

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Viosは年式新しめで、最初のオーナーがそれなりにお金をかけて改造した車の様でしたが、折角の全長調整式車高調のセッティングがめちゃくちゃ、リアのリバウンドストロークがほぼゼロの状態で、しかも左右のケース長がバラバラ、社外品ホイールナットのソケット穴はグズグズという状態でした。また灯火類がLEDやHIDに変更されており、配線処理はいつショートしても不思議がないレベルの素人細工でした。


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バッテリーやヒューズボックス周りの不適切な配線処理は車両火災の原因になる上、下手すると純正の電気系まで壊します。

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今回の300cは比較的いじられていない方ですが、22インチのオーバーサイズのタイヤホイールが、不適切なホイールナットで取付けられておりタイヤがもげても不思議は無い感じです。変な後付けの配線類はざっと見た感じではありませんでしたが多数のバルブ切れやヒューズ切れ、純正オーディオの不調がありました。

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スペアキーも無く、細かい樹脂部品の破損は山ほどあります。ブレーキやエンジン周りは手を付けていないのでまだわかりませんが、ディーラーで手を入れると高くつきそうですね。

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どのクルマも、整備のプロではない(仕事として他人の車を整備した事はありません)私レベルで見ても、「ヤバい」部分が簡単に見つかります。そのまま乗っていたら何が起こっていた事やら。

日本の中古車、改造車とはプロアマ問わず作業のクオリティが全く違います。街の整備工場ですらトルク管理なんかしないし、配線は圧着端子なんか使わずに捻ってテープ巻いて終わりです。

3台とも見た目だけはそこそこ丁寧に仕上げてありましたが、オーナーとして安全に関わる部分を理解した上で、隠れたトラブルを探しては未然にコツコツ直して行く事を楽しめないなら、フィリピンで多少なりとも他人の手が入ったクルマに手を出すのは避けた方が無難ですね。

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タイヤホイールを純正に戻し、切れたランプ類を交換、バックモニター兼ドライブレコーダーの取付や痛みが気になる部分の補修などで、既に2週間、ほとんど乗りもせずに手入れに費やしています。。。。だいぶマシになってきたと思うのですが。

車に詳しくない、興味がない方はフィリピンでは新車か、なるべく年式の新しい一切改造されていない車にして下さいね。

 

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