南の島のブログ

東南アジア在住のおっさんの戯言

日韓関係?

いわゆる徴兵工問題、従軍慰安婦問題、レーダー照射問題、竹島問題。。。

 元々根深い大戦に端を発する諍いのネタには事欠かない日韓の関係が一気に噴出している感がありますね。

 東アジアの戦後復興を象徴する様な、ある意味では似通ったアジアの豊かな隣接国家同士なので、駆け引きやお互いの複雑な感覚もあるのでしょうし。

 あまり政治的な話題が好きじゃないのですが、海外に住んで、外から日本を見ていると色々と思うこともあります。

 

 私は元々70年安保世代の両親のもとに生まれ、大戦激戦地だった沖縄生まれの母を持ち、かなり左寄りの思想教育の中で育った背景があり、「平和憲法天皇は要らない」とか「憲法第9条の遵守」、「世界唯一の被爆国」「戦時中の帝国軍による侵略」などのキーワードに反応してしまいがちでした。

親世代が社会や政治に対して問題を提起し、運動を激化させていた学生時代に対し、自分はモータースポーツと言う名の車遊びにハマり、バイトに明け暮れ、彼女と遊んだり、大学の単位を楽してかき集める事に腐心したりと、当時の親世代から見るとさぞ不満を覚えたのではないかというような学生生活を送っていました。

 

 これは振り返って見るとおそらく初めての親への精神的な反抗期という要素を含んでいたように思います。(親に学費を払わせておいて。。。という恥を忍んで本音を書きますが・笑)

 戦後世代の私にとって、日本は批判し攻撃する対象ではなく、自分がある程度努力すれば、車や一人暮らしの生活、彼女とそれなりの大卒学位などが手に入る豊かな国だったのは間違いありません(共稼ぎのサラリーマン家庭で、決して裕福ではありませんでしたが)。

 

 そんな24年ほど前の自分を思いながらフィリピンの現状を見てみると、未だに親子でスラムに暮らし、貧困から抜け出せず小学校にも通えない子供や、兄弟の学費を稼ぐ為に水商売に身を投じる若い女性、農家に生まれて子供の学費のために都会の工場に出稼ぎに来ているシングルマザーなど、自分に置き換えて見ると絶望的に思えるほど苦しい状況なのに、私に向かって「海外まで仕事しに来るなんて大変だねー、日本は夢のような国なのに」と笑って同情してくれる人達がたくさん暮らす国に、私は今住んでいます。

 

 スペイン植民地時代、独立後の第1共和国時代、アメリカへの譲渡(モノじゃ無いんだけど!)、アメリカ植民地時代、60万人の戦死者を出したアメリカからの独立戦争自治領時代から100万人以上の戦死者を出した大戦突入、日本の占領と第2共和国時代、戦後のアメリカ支配、そして第3共和国、アメリカの支援による独裁政権を経て、市民革命(エドゥサ革命)でついに現在のフィリピンに至る第4共和国設立となったのは、1986年だそうです。

 フィリピンの歴史は外から見てもつい30年前までは「他者の利権に翻弄された流血の歴史、支配される側の歴史」です。

 私はフィリピンに住んではいますがフィリピン人ではなく、歴史に憤る理由すら無いのですが、「先進国の都合」が彼らに課した歴史は余りにも凄惨なものだったのは間違いないと思います。

この歴史を振り返って、スペインが悪い、日本が悪い、いやいやアメリカが。。。などという議論をする気には私はなりません。

実際には当然当時先進国と組んで利権を貪ったフィリピン人もたくさんいるでしょうし。。。

 

 本題に戻ると、第二次世界大戦だけを切り取って「敗戦国」だとか「賠償」、「被害者」だとか言う前に、地域の数だけ歴史があって、その地域の人にしかわからない過去の痛みがあって、その影響で今でも食料や教育が充分に行き届いていない人達がたくさんいる中で、今豊かな国が手を差し伸べて無償の援助をすべき相手は別にいるんじゃないのかな?というのが私の色々ひっくるめた疑問です。

 日本も韓国も、今は充分豊かでしょ?

 

 私は政治家にはなれませんし、貧しい人全てに手を差し伸べることは出来ませんが、今フィリピンに住み多少なりとも現地工場の運営に関わる立場として、少しでも多くの利益を現地従業員に還元し、彼らの生活を安定した健康なものに出来、経済的にフィリピンが成長して社会福祉が整って貧困から抜け出せる日が来たら、いつかは少しでもフィリピンに恩返しが出来た気分になれるかもしれませんね。

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